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SANTANA

2023年10月02日

洋楽を聴き始めた1970年代始め頃、ラジオから「ブラック・マジック・ウーマン/ジプシー・クイーン」がかかっていました。それまで聴いていたサウンドとはかなり違う印象を受けましたね。ラテンのリズムが強烈に耳に入ってくるんです。ご多分に漏れずやはりサンタナは2枚目の「天の守護神」から入門。よく理解できないまま聴きまくるのであります。そのうちにファーストアルバムを借りて、その後3枚目「サンタナⅢ」、そして今でも聴いている「キャラバンサライ」でインストナンバーの凄さにハマるのであります。
 
前作から参加した現ジャーニーのニール・ショーンとのツインギターが凄い。当時ニール・ショーンは17歳…。このアルバムはコンセプトアルバムとしては超一級品であることは有名です。最初から最後まで裏切られません。サンタナの最高傑作という方も多いですね。ラテンロックにフュージョンのテイストが加わり引き出しが多くなります。特にパーカッションの存在感は聴けば聴くほどカッコイイ。1974年にはそれまでの集大成?ライブアルバム「ロータスの伝説」をリリース。日本公演のライブです。なんと22面もあるジャケットも話題になりました。デザインは横尾忠則です。リーダーのカルロス・サンタナは日本製YMAHA SG2000を愛用。日本製ギターのクオリティーの高さを世界に知らしめたことは有名です。ロングトーンやメロディアスでハイスピードのノートも自由にこなす。またソングライターとしても歌心のある何とも言えないメロディーを作り奏でます。
 
グラミー賞等、数えきれない経歴もあります。今回は1970年代の代表曲を選びました。何度も聴いた曲ですが、改めて聴くとまた新鮮だし、発見、確認が出来、やはり凄いギタリストと再確認。デビュー前のあのウッドストックでの演奏はかなりワイルド。ブルースロック全盛に非常に個性的でインパクトのある「サンタナ」登場は事件だったはずです。サンタナ、日本国内ではもっと評価されるべきバンドでしょう。ロックが少ない今、改めてこういう方のサウンドを聴き返す…大切です。
 
個人的にはライブで聴いた「哀愁のヨーロッパ」は感動の感動…そのほかには1986年軽井沢プリンンスホテル特設会場でのジェフ・ベックとのジョイント・コンサートは強烈なインパクトがありました。キーボードにヤン・ハマー、ドラムがサイモン・フィリップス。ゲストに若かりしスティーブ・ルカサー…テレビ中継もされたので記憶に残っている方々も多いはず。当時大ニュースでした。
 
次回は、来日直前「テデスキ・トラックス・バンド」お楽しみに。
 
 
【今回オンエア】
SHE'S NOT THERE  
孤独のリズム NO ONE TO DEPEND ON
哀愁のヨーロッパ EUROPE
BLACK MAGIC WOMAN
君に捧げるサンバ SAMBA PA TI
EVILE WAYS

 

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#3 DEEP PURPLE

2023年09月25日

ハードロックのギタリストはいかにナチュラルトーンを上手く使うか、が楽曲を生かす上にも非常に大切なのです。その点御大リッチー・ブラックモアは凄い。ヘヴィメタのギタリストとは違い、歪の音とのバランスとでも言いましょうか、バリエーションが多い。スライドギターも多用します。DEEP PURPLEは特にライブで5人の化学反応というかものすごい迫力を感じますね。
 
今回は3期の解散寸前の有名なライブ音源をオンエア。今の世の中では絶滅危惧と言われるハードロック。こういった音源を放送できることは非常に素晴らしい。BURNは完璧な楽曲というのは前回書きました。このライブはとにかく圧巻。生で聴きたかったですね。そしてライブのハイライト「MISTREATED」。バラードというよりはソウルとハードロックをミックスした強烈な曲。デビッド・カヴァーデールの歌は、当時無名の新人でしたが、驚くべき凄さを感じることが出来ます。その後長きにわたりWHITE SNAKEをけん引することは御承知の通りです。
 
リッチー・ブラックモアはその後「RAINBOW」を結成しますが、そのファーストアルバムは3期ディープ・パープルと比べ比較的おとなしい感じを受けましたが1977年のRAINBOWのライブはやはり圧巻でした。やはりハードロックバンドはライブ盤ですね。ジョン・ロードのオルガン、イアン・ペイスのドラムは唯一無二。時間の関係でオンエア出来ませんでしたが、3期のメンバーでの「ハイウェイスター」は聴きごたえ十分。素晴らしい出来です。興味がある方探してみてください。3期の映像は「紫の炎」リリース後の1974年カリフォルニア・ジャムが有名ですが、いつかこのリッチー・ブラックモア脱退寸前のライブ映像がオフィシャルでリリースされることを願います。
 
さて次回は、グラミー賞10回くらい獲得しているカルロス・サンタナ率いる「SANTANA」の1970年代の有名どころを並べます。お楽しみに。
 
 
【今回オンエア】
BURN
MISTREATED
STORMBRINGER

 

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3期DEEP PURPLE

2023年09月19日

1974年アルバム「BURN」は紛れもなく超名盤でしょう。マニア向けに楽曲を作り演奏し収録しリリース、これはある程度の技術があるメンバーが揃えば可能です。しかし、パワーがあり尚且つ演奏技術に卓越しルックスがよく、日常でなんとなく音楽を聴いている人にも一聴して「凄い!」と思わせる曲(妥協しないで売れる曲)を作るには相当のセンスと技術が必要とされます。DEEP PURPLEはまさにそれを何度もやってのけるグループです。
 
リードシンガーは当時全くの無名のデビッド・カヴァーデール。元トラピーズのグレン・ヒューズがベースとヴォーカルを担当。バンド史上初のツインヴォーカル誕生。アルバムタイトルの「紫の炎」は100%完璧な仕上がりをみせました。オルガンとギターの各ソロパート。独特なドラミングにメロディアスなベースラインにパワフルな歌…不安を感じていたファンは、このレコードに針を落とした数秒後にその不安は吹っ飛ばされました。
 
1968年デビュー。始めはバニラファッジ的にアートロック、カバー曲もいくつかあります。ハードロックはやはり「イン・ロック」からその後「マシンヘッド」「ファイヤーボール」「紫の肖像」そして「ライブ・イン・ジャパン」次々に歴史的なアルバムをリリース。しかし信じられないくらいのハードなスケジュールがバンドにひずみを生んで…1973年黄金期と言われた第2期DPは終わりを告げます。そして今回取り上げた3期DP。明らかに新しい方向が感じられます。いいか悪いかは別として強力なバンドですが、ギタリストのリッチー・ブラックモアはストレスを感じます…そして脱退…レインボー結成。残念ですが、新たなハードロックバンドが誕生したことは単純にうれしいですね。第3期ディープ・パープルの活動期間はとても短いのですが2枚のスタジオアルバムはロックファンには永遠でしょう。しかしジョン・ロードのオルガン、イアン・ペイスのドラム、いつ聴いてもたまりません。
 
さて次回は聖人リッチー・ブラックモアの凄さを再確認しましょう。ライブ・ヴァージョンをオンエアです。
 
 
【今回オンエア】
Might Just Take Your Life 
Lay Down Stay Down 
You Fool No One 
Lady Double Dealer 嵐の女 
Solder of fortune 幸運な兵士
High Ball shooter

 

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THIN LIZZY

2023年09月11日

アイルランドの国民的バンド、シン・リジィ。そのフロントマンはフィル・ライノット、ほとんどの曲を書き歌い、ベースを弾く。いわゆる歌うベーシストです。スリムな長身にアフロヘアに髭…タイトなグルーブ感たっぷりのベースラインです。同郷のゲイリー・ムーアも参加したことで有名。「パリの散歩道」「アウト・イン・ザ・フィールズ」等共演した名曲も多いです。バンドの特長はやはりツインリードギター。スコット・ゴーハム、ブライアン・ダウニー等凄腕が並びます。他にはピンクフロイドのサポートで有名なスノウィー・ホワイト、そしてジョン・サイクス…。
 
残念ながらフィルは1986年36歳で死去。その後残されたシン・リジィのメンバーがトリビュートバンドを編成。大歓迎され各地でライブを開催。これは2010年くらいまで続いたみたいです。いわゆるミュージシャンズ・ミュージシャン的なバンドで有名ミュージシャンが数多くシン・リジィをカバーしています。母国アイルランドではフィルの銅像が作られ、記念切手なんかも発行されているようです。S〇X・ドラッグ・ロックンロールを絵にかいたような人物ですが英雄となっている、このあたりは我ら日本人にはよくわからない…社会的にロックのとらえ方が違うのでしょう…。
 
まあ、それはそれとしてやはり彼らの醍醐味を感じるならライブ盤がいいです。1978年の「ライブ・アンド・デンジャラス」これ最高…物凄いバンドの勢いを感じることが出来ます。フィルのかすれたヴォーカルは魅力的です。後期にジョン・サイクスが加入し、サウンド的にイニシアティブを持っているようですが初期のシン・リジィサウンドをしっかり生かしているのは素晴らしいですね。ちょっと呑みにいった店でこんな音楽が鳴っていてほしいですね。ベースを弾きながら歌うって難しいんですよね。特にロックは…。
 
次回は、久しぶりに御大リッチー・ブラックモア聖人です。やはりこの方を時々出さなくてはいけませんね。3期DEEP PURPLEからのセレクトになります。お楽しみに。
 
 
【今回オンエア】
THE BOYS ARE BACK IN TOWN  
WATING FOR AN ALIBI  
CHINATOWN   
TUNDER AND LIGHTNING
JAILBREAK

 

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AEROSMITH

2023年09月04日

今まで多くの海外のバンドのライブを観てきました。その中でも最も強烈なグルーブ感を感じたのはエアロスミスでしょう。ラッキーなのは初来日を体験出来たことです。4枚目のアルバム「ロックス」(1976)が世界的大ヒット。もちろん我が国でも大当たり。ミュージックライフ誌でも大特集。バンドの初めの大きな山場。乗りに乗っていた時期。荒削りながら強烈なライブを覚えています。その後アメリカのカリフォルニアジャム2でのパフォーマンスは圧巻そのもの。これは運良くテレビで観ました。
 
しかし有頂天の時期も短く、バンドはうまくいかなくなります。やはりアルコールとドラッグです。ギタリストの「ジョー・ペリー」「ブラッド・ウィットフォード」が脱退…新メンバーを迎えアルバム「美獣乱舞」(1982)をリリース。個人的にはよくできていて好きな作品ですが。評価はよくありません。その後約10年低迷しますが、1989年のアルバム「パンプ」でオリジナルメンバー復活。その後はグラミー賞受賞等名実ともにアメリカを背負ったバンドとなります。
 
デビューから50年にあたる今年、フェアウェルツアー発表…。バンドの光と影、いろんなことがありましたが、その楽曲のインパクトの凄さにメンバーのパーソナリティー、ソリッドでグルーブ感あふれるライブパフォーマンスは無敵です。お疲れ様でした…そんな気がします。
 
さて次回は、アイルランドの英雄「フィル・ライノット」率いるTHIN LIZZYです。お楽しみに。
 
 
【今回オンエア】
I DON'T WANT TO MISS A THING 
JADED    
CRYIN'  
LIVIN' ON THE EDGE 
ROAD RUNNER   

 

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Bachman-Turner Overdrive

2023年08月28日

なんてかっこいいバンド名だろう。メンバーの名前とバンドのサウンドの特長をそのままバンド名にしています。「アメリカンウーマン」のヒット曲で知られる「ゲス・フー」のヴォーカル、ギターの「ランディ・バックマン」中心に1972年結成。「バックマン・ターナー・オーヴァードライブ II」「驚異のロックン・ロール・マシーン ノット・フラジャイル」「四輪駆動」「ヘッド・オン」「爆走フリーウェイ」と次々にヒットアルバムを連発。「カナダの四輪駆動」といわれ軽快でハードなナンバーが並びます。基本的にはドライブの利いたロックンロールで、とりわけランディのナチュラルトーンのギターが印象深い。歌もうまい。ドラマーの弟「ロビー・バックマン」のフロアタムの使い方が個性的です。更に「C.F.ターナー」のテクニカルだが出すぎないベース、1974年から参加のギタリスト「ブレア・ソーントン」加入後からはランディとのツインリードギターが素晴らしい。ラジオ局が喜ぶ典型的な4人組のロックバンドです。
 
個性を出すために一ひねり二ひねりするバンドは多いです。しかしストレートでグルーブだらけの鍛えられたバンドは聞いていてとても気持ちいい。そんなバンドが「バックマンターナーオーバードライブ」です。1970年代は各チャートの1位を獲得したりしてバンドは絶好調でしたが1979年急激に人気が落ちます。シーンはパンク、ディスコ…多くのハードロックバンドがパワーを失った時代です。しかし、数々のヒットアルバムは健在…地元カナダでは国民的バンドとして今でも人気は不動です。デカい体形はかえってバンドのルックスの良さにつながっていると感じます。1977年には来日公演をしていて、運よくライブ・イン・ジャパンとしてアルバムが存在しています。スタジオ盤では聴けないスピード感があります。
 
さてオンエアでも話しましたが、昨年ランディ・バックマンが日本のテレビ等で話題になりました。40数年前に盗難にあったギターが日本で発見されたのです。ランディは盗まれたであろうギターをスタッフとずっと探していました。時代はインターネット…動画サイトでそのギターを発見。日本のギタリストが持っていたのです。勿論彼が盗んだのではなく楽器店で購入したもの。ランディはなんとか取り戻したいと交渉…。同じようなギターを持参し来日。交渉成立…めでたし、めでたし…。そんなことが話題になりましたね。
 
さて、次回はラストツアー開始。遂に解散・・・?久しぶりにエアロスミス登場。お楽しみに。
 
 
【今回オンエア】
ROLL ON DOWN THE HIGHWAY  
GIMME YOUR MONEY PLEASE 
TAKIN' CARE OF BUSINESS  
YOU AIN'T SEEN NOTHING YET  
HEY YOU
LET IT RIDE

 

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LYNYRD SKYNYRD

2023年08月21日

サザンロックの分厚いギターサウンドは好きですね。特にこの「レーナード・スキナード」の計算されたギターアンサンブルは特別なのです。アメリカ南部のロック、いわゆる「サザンロック」。大御所は歴史的に観て「オールマン・ブラザーズ・バンド」でしょう。その次はやはりレーナード・スキナードです。やはり黒人のブルースにルーツを感じ、地に足が着いた自信に満ちた演奏が聴く者に安心感を与えています。
 
彼らの特長としてブリティッシュ・ハード・ロックにあるような「リフ」の存在です。それぞれの曲にその曲の代名詞的な印象深くエッジの利いた「リフ」があります。それをベースに複数のギターが命を吹き込むわけです。すごくスピード感のあるハードなナンバーから、初期の代表曲「フリー・バード」のようなスローナンバーも十八番。南部のバンドならではのピアノの絡みとオルガンのグルーブ…。アコースティックギターを意識した演奏も際立っています。完璧なリズム隊に、なんともかっこいい歌…完璧であります。
 
ご存知のように彼らは絶頂期の1977年、ヴォーカルのロニー・ヴァン・ザントほか2名が飛行機事故で他界し、残念ながら解散。(ロニー・ヴァン・ザントが存命中に一度だけ実現した奇跡の初来日をこの年の1月にしています。日本のファンも涙したことでしょう)しかし1988年、ゲイリー・ロッシントン(g)を中心にリ・ユニオン的な活動で復活。ヴォーカルには死去したロニーの実弟のジョニー・ヴァン・ザントが参加。さすが兄弟…DNAの恐ろしさを感じました。
 
今回はその1987年の再結成以降のアルバムからセレクト。選曲に悩みましたね。全ての曲がかっこいいのです。スタジオアルバムは全部で14枚。そのラストとなった「Last of a Dyin' Breed(2012)」で、創設者のひとりゲイリー・ロッシントンは、1970年代に大人気だったサザンロックのバンドの殆どがメンバーの死や解散でいなくなり自分たちのレーナード・スキナードが「絶滅危惧種」…なんとか続けることが目標と語っています。
 
バンドはツアーを続けライブアルバムや映像ソフトをリリース。しかしゲイリーが今年3月死去。オリジナルメンバーは不在ですがバンドはこの夏もツアーをしています。ある意味アメリカの魂のバンドですね。
 
次回はカナダ出身、1970年代に人気を博した「バックマン・ターナー・オーバードライブ」BTOの登場…お楽しみに。
 
 
【今回オンエア】
SMOKESTACK LIGHTNING
IT'S A KILLER 
FULL MOON NIGHT
TOMORROW'S GOODBYE
WE AIN'T MUCH DEFFERENT
DOWN SOUTH JUKIN'

 

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リクエスト集

2023年08月14日

お盆休みの方も多いと思います。まだまだ酷暑が続きますね。いつも聴いていただき感謝いたします。
 
今回のリクエスト集、多くのリクエスト感謝いたします。インターネット時代ですが、聴いているラジオから予期せぬ曲、知らない曲がかかるのはとてもラッキーなんことだと思います。確かに多くの人が知っている有名曲もいいのですが、ラジオからの情報はある意味新鮮です。これからも引き続き「ういろうひねってみました」応援頼みます。
 
次回はリクエストもありましたレーナード・スキナードです。悲劇の飛行機事故から復活した1987年以降の曲をセレクトします。お楽しみに。
 

【今回オンエア】
SUPERTRAMP / BREAKFAST IN AMERICA   
GARY MOORE / NUCLEAR ATTACK  
RAINBOW / KILL THE KING (LIVE) 
BLACK SABBATH / HEVEN AND HELL
HEART / BARRACUDA (LIVE)

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Emerson, Lake&Palmer/Emerson, Lake&Powell

2023年08月07日

1970年代はなかなか動く映像が貴重でした。数か月に1度「ヤング・ミュージック・ショー」が某テレビ局でオンエア。EL&Pはそこで初めて観ました。強烈であります。ロックバンドのキーボード奏者の中でもキース・エマーソンは派手なアクションと要塞のような機材、クライマックスではオルガンに飛び乗り反対側から演奏、鍵盤にナイフを刺す(日本公演では日本刀)、圧巻です。ドラムのカール・パーマーは数多くのドラム、パーカッションを並べる。そしてグレック・レイクはベースに歌、それにギター…天才であります。
 
1972年の初来日はFREEを前座に後楽園球場と甲子園球場。音楽雑誌は勿論、新聞等でも大きく取り上げられます。大騒ぎです。彼らは1971年、第3回ワイト島ポップ・フェスティバルで事実上のデビュー。専門家からは賛否あったものの大評判になります。そしてその年にファーストアルバムをリリース。ギターレスのキーボード・トリオの出現に大いに沸きました。セカンドアルバムの「タルカス」はプログレの名盤中の名盤。同時期にムソルグスキーの「展覧会の絵」をアレンジしたライブを展開…これが受けまくり。日頃クラッシックを聴かないロックファンがこぞって聴き、プログレッシブロックの何かが分かった気がしたに違いありません。今回はこのライブから「賢人」をオンエア。グレック・レイクのアコースティッギターでの弾き語りはとても哀愁がありアルバム全体を際立たせています。ギターを弾く方は是非挑戦してみてください。
 
その後変則ジャケットの「恐怖の頭脳改革」、LP3枚組のライブアルバム「レディース・アンド・ジェントルマン」をリリース。このライブ盤は絶頂期の彼らをリアルに確認できる非常に聴きごたえのある作品です。LP内の写真もかっこいい。約5年間次から次に強烈なアルバムを出しライブツアー。圧巻は1974年のカリフォルニア・ジャムでのパフォーマンス。グランドピアノが空中に上がりなんと回転…勿論キース・エマーソンはその状態で演奏…後にライブ映像を観てものすごく驚きました。その後一度解散。カール・パーマーはエイジアに参加。ご存知のように大成功。残った二人はイニシャルがPのドラマー、コージー・パウエルを迎えエマーソン・レイク・パウエルを結成。しかし1枚のスタジオアルバムと1度のツアーで解散。残念ですが、名曲「ザ・スコアー」は永遠なのです。
 
その後EL&Pは再結成。20年ぶりに来日を果たします。しかしエマーソンとレイクが死去。残ったのはカール・パーマーひとり。彼はEL&Pの曲を演奏するライブをいくつかしてきましたが今年12月に来日公演が発表されました。リターン・オブ・エマーソン・レイク&パーマー。なんと1992年のエマーソンとレイクのライブ映像とシンクロしてライブをするということです。長く生きていたら凄いことに出会います。プログレッシブロックのレジェンド「エマーソン・レイク&パーマー」是非とも聴きこんでいただきたい。次回はリクエスト集です。
 
 
【今回オンエア】
THE SCORE   
PROMENADE   
THE SAGE 賢人 
JERUSALEM 聖地エルサレム   
HOEDOWN   
FANFARE FOR THE COMMON MAN 庶民のファンファーレ

 

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CINDERELLA

2023年07月31日

ROCKってこんなのが理想的だと感じたのは、1988年リリースのセカンドアルバム「ロング・コールド・ウィンター」を聴いた時です。私はツアーバンド時代に大阪でカセットに録音されたのを聴いたと記憶してます。個人的にブルースをベースにしたロックが好きでFREEやBAD COMPANYを聴いてました。ジョニー・ウィンターやオールマン・ブラザーズ・バンドのような"もろ"ブルースもいいのですが、ブルースっぽいハードロックバンドを探していましたね。まあその時のバンドはそんなことはありませんでしたが…
 
さて、シンデレラのフロントマン、トム・キーファーさん、絞り出すようなハスキーでハイトーンなヴォーカル、ジャニス・ジョップリンに影響されていると言われますが、きっとそうでしょう。そして彼のベースにはブルースの引き出しがたくさんあるのだと感じますね。ボン・ジョビに見いだされアルバム「ナイト・ソングス」でデビュー。ムーブメントの真っただ中も手伝い大ヒットしました。しかしこれは名前を売る手段だったのかも…勝負をかけるかのようにセカンドアルバムからはブルース色を前面出しまくります。個人的には大歓迎です。スタジオアルバムは4枚しかありませんが、セカンドアルバム「ロング・コールド・ウィンター」、サードアルバム「ハートブレイク・ステーション」、そしてラストアルバム「スティル・クライミング」は抑えておきたいですね。ブルースロックファンには宝箱のような作品です。
 
ちなみにベスト盤、ライブ盤もあります。90年代、運よく広島でのコンサートを観ることが出来ました。決して日本人にはマネできないくらいのグルーブをこれでもかとかましまくります。もちろんハードな曲以外にもドブロギターを使用した渋い曲やローズピアノをトムが弾き、もの悲しい曲のバリエーションがあり大満足でしたね、このシンデレラ、普通にラジオやテレビから流れてきたらいい…そんな気がします。さてシンデレラは4枚目をリリース後しばらく活動を停止してましたがしばらくして再始動(このころに私は観たんだと思います)、それなりに受けるのですがギタリストのジェフ・ラバー、再始動で加入したキーボードのゲイリー・コルベットが病死…再結成はないとトム・キーファーは言っています。トム・キーファーはその後喉の病気になり苦しみましたが見事に現場復帰。質の高いハードなブルーズ・ロック・アルバムをリリースしています。例の動画チャンネルで視聴可能です。貴重なミュージシャンです。
 
さて次回は、エマーソン・レイク&パウエル、エマーソン・レイク&パーマーです。お楽しみに。
 
 
【今回オンエア】
BAD SEAMSTRESS BULES ~FALLIN' APART AT THE SEAMS    
THE MORE THINGS CHANGE    
GYPSY ROAD   
HEARTBREAK STATION  
SOLID GROUND  
HARD TO FIND THE WORDS

 

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